円形脱毛症と自己免疫疾患の関係について

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円形脱毛症は、本来身体を守るはずのリンパ球(CD8陽性Tリンパ球)が、なんらかの原因で毛包を攻撃してしまう自己免疫疾患です。

円形脱毛症自体が自己免疫疾患なのですが、甲状腺疾患などの他の自己免疫疾患との関係も深く、互いに作用することによって症状が悪化したり、改善することがあります。

このページでは、円形脱毛症と自己免疫疾患の関係について解説しています。

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自己免疫疾患とは?

私たちの身体は、普段多くの細菌やウイルスにさらされています。これらの外敵から身を守るために働いているのが自己免疫機能です。

ところが、様々な原因により、自己免疫機能に誤作動が起こることがあります。本来は異物を認識して排除する役割を持つ免疫系が、自分自身の正常な細胞や組織に対しても過剰に反応し、攻撃してしまうのです。免疫機能の誤作動によって引き起こされた病気を総称して自己免疫疾患といいます。

円形脱毛症と自己免疫疾患

毛包とは、髪の毛を作り出す器官であり、毛根を包む組織です。円形脱毛症を発症すると、リンパ球によって毛包が激しく攻撃されます。一旦免疫系に外敵として認識されてしまうと、攻撃は非常に熾烈なものとなります。

正常な毛包がリンパ球によって攻撃されると、毛包はダメージを受けて休止状態に陥ります。こうなると、髪の毛は力を加えなくても容易に抜け落ちてしまいます。ただし、リンパ球による攻撃が治まれば再び髪の毛は生えてきます。

立毛筋付着部位(バルジ)という幹細胞から髪の毛の全ての組織が作られるといわれています。円形脱毛症の症状においてはバルジが障害されることはないため、永久的に生えてこないということはありません。

他の自己免疫疾患との関係

円形脱毛症は、甲状腺機能低下症や甲状腺機能亢進症などの自己免疫疾患とも深い関わりがあります。

甲状腺疾患の症状の1つに、抜け毛が増える・薄毛になるというものがあります。また、円形脱毛症を発症している患者のうち一定割合の人が、甲状腺疾患を抱えているという報告もあります。甲状腺疾患により自己抗体が働いて円形脱毛症の原因となっている可能性もあります。甲状腺疾患を治療した結果、円形脱毛症が完治したケースもあります。

円形脱毛症はストレスが原因ではない?

一般的に、強い精神的ストレスが円形脱毛症を引き起こすといわれていますが、実はストレスと円形脱毛症との関係について、まだ詳しいメカニズムは解明されていません。

また、生まれたばかりの赤ちゃんや幼児にも円形脱毛症が生じることがありますので、現在の研究では精神的ストレスばかりが原因であるとは考えられていません。

ただし、実際に円形脱毛症を発症した人が精神的なストレスを抱えていたケースも多く、ストレスが円形脱毛症の誘因となっていることは間違いないでしょう。

治療の長期化について

自己免疫疾患は治療が難しい病気です。円形脱毛症以外の自己免疫疾患との関わりによっては、治療が長期化することもあります。ストレスをため込まないようにし、あせらず気長に治療に望みましょう。

円形脱毛症は全身の健康状態とも関連の深い病気です。疲れをためないこと、夜更かしをしないこと、バランスの良い食事をとることも大切です。

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